軽井沢あるあるーゴミ事情

東京などでは資源・ゴミの収集日が地域ごとに決められており、住んでいる町で「可燃ゴミ」「不燃ゴミ」「資源ゴミ」が週に複数日当てられて、疑うことなく玄関先など指定の時間に出すと速やかに運んでくれます。


そんな生活が当たり前だと信じたまま軽井沢に住んでみると地域の事情による行政の違いに驚きます。
実際、長野県は1人1日当たりのゴミ排出量が4年連続で全国最少 (2019年) 。
これは「日本の屋根」と呼ばれ、標高3,000m級の山々がそびえ立つ、森林豊かな長野県ならではの事情なのかもしれません。
雄大な自然に恵まれているということは、動物たちの住処に人間が住まわせていただいているという状況であり、都会のように玄関先に週2回、3回と可燃ゴミを出している場合ではありません。
明け方に、キツネが「ギャエェー、ギャエェー」と雄叫びをあげながら裏庭のスリッパやらおもちゃのボールをかっさらわれたことに驚き、玄関前のぬかるんだ土の表面を夜中に鼻先で掘り返したイノシシの痕跡に怯え、ベランダにサルの軍団が休憩してる様を見て凍りつくに付け、首都圏のカラスや野良ネコレベルのゴミ対策ではままならないことを実感します。
軽井沢では、集落ポイントや各別荘エリアごとに小型のプレハブ・ゴミ集積所やボックス型ゴミ集積所があります。
当然、動物たちの手にかからないよう時間厳守で、厳重です。
ゴミ集積所が近くにあれば問題ないのですが、一番近そうな1〜2km離れたゴミ集積所まで、曜日ごとに可燃、不燃を朝7時までに運びきれない!
というわけで、事業用のゴミは有料で委託できますが、個人の場合は「じん芥処理場」に自力で運ぶことが一般的です。
じん芥処理場では、可燃、不燃だけでなく、ゴミ処理先進国ドイツレベルと言っても過言ではない細かさで、不燃の中でもビンの色別、プラスチック、缶など分けて排出します。


ちなみに横川の峠の釜飯の陶器、フタの専門回収エリアがあります。

じん芥処理場
軽井沢町大字発地1140-2
月〜金曜日:8時30分〜16時
土曜日:8時30分〜12時
日曜・祝祭日:閉場
夏期期間 (7月下旬〜9月上旬):無休 8時30分〜16時

特に、ゴールデンウィーク、7月、8月の軽井沢人口は通常約2万人のところ、軽く桁が変わる数倍に膨れ上がるため、市場の経済力に比例してゴミの処理にも負荷がかかりフル稼働です。


可燃ゴミには当然、生ゴミが含まれます。
東京から車で2時間ほど、新幹線で1時間強という立地なため、週末を過ごすことが多い別荘では、そもそも生ゴミを捨てに行くタイミングが極めて難しい!
だからと言って、生ゴミの入ったゴミ袋を抱えた車で東京に移動したくない!
度々、じん芥処理場まで持っていけない!
そもそも、ゴミ袋が高い!
と言うことで、軽井沢町には「生ごみ処理機等の購入補助制度」があります。


生ゴミ処理機はかなりの優れもので、家庭から排出される生ゴミが数時間で有機肥料となります。
(ほとんどの生ゴミが加熱処理できますが、大きな種や肉の骨などは機械の損傷につながる可能性があります)
軽井沢では、年の半分に活躍する薪ストーブを設置してある家が多いのですが、ストーブの灰と有機肥料を混ぜると、ガーデニングや家庭菜園に重宝するスンバラシイ肥料が作れます。

ただし、この補助制度を利用するには、条件があります。

  • 軽井沢に住居がある
  • 生ごみ処理機(バイオ式、乾燥式等)は1日の処理量が1kg以上のもの

申請すれば、生ごみ処理機等1家庭1基につき、購入価格の2分の1以内で、上限5万円 (100円未満の端数は切り捨て) が助成されます。
生ごみ処理機等の購入補助制度の申請は、軽井沢町役場のサイトからダウンロードした申請書に、領収書と設置した証拠となる写真を添えて提出します (写真は、機種の品番が確認できるものが望ましい) 。
この生ゴミ処理機は、ゴミが軽減できるだけでなく、特に昨今の酷暑には衛生的に活躍してくれること間違いなしです。


各市町村を始め、東京都内でも区によっては上限を定めた「生ごみ処理機購入助成金制度」があるので、各自治体窓口に要確認です。